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グローバル株式・商品市場動向2016年11月

米国株

トランプリスクからトランプラリーへ

グローバル株式市場の動向

11月の米国株式市場では、当初、米国大統領選をめぐる不透明感から投資家のリスク回避傾向は続き、株は売られ、ダウ平均は一時18,000ドルを割り込みました。しかし、大統領選でのトランプ氏の勝利を受けて、新大統領による経済政策への期待感に加えて、米経済指標が良好だったことで米株式相場は上昇しました。ダウ平均は史上初の19,000ドル越えとなり、その後も高値を維持しています。S&P500,ナスダック総合指数も過去最高値を更新しました。市場では、トランプ氏が公約通りに減税、規制緩和や政府支出拡大に動くとの期待が強まっています。第3四半期のGDP改定値が速報値から上方修正されたことに続き、強めの米経済指標が相次いでいることで、FRBが12月に政策金利を引き上げ、来年も速いペ-スで利上げを続けるとの観測が広まっています。

日本株式市場では、米国の長期金利上昇を背景に8ヶ月振りに113円台まで円安が加速し、輸出関連株が買われ、日経平均株価は18,500円近辺迄上昇しました。中国経済は引き続き減速しており、景気の基調は弱いと考えられています。ユ-ロ圏景気は、緩やかな回復が持続していますが、対英国関係に絡んだ不確実性が重石となっています。

金市場の動向

11月初めの米国株の下落と併せて、中国の10月PMIの堅調な内容を受け、逃避買いが優勢になり金価格は1ヶ月振りに1,300ドルを回復しました。しかし、対ユ-ロでのドル高進行に伴う割高感や12月の米国の利上げ観測が一段と強まっていることが圧迫材料になり、金価格は1,200ドルを割り込み9ヶ月振りの安値をつけました。銀価格も金に追随した動きとなり、17ドル台を割り込みました。プラチナは主生産地の南アフリカでの鉱山労働者の賃金交渉が妥結し、供給不足懸念が後退して軟調に推移し、900ドル近辺迄下落しました。パラジウムは、米大統領選後の米国株価の上昇と共に、リスク回避の姿勢を緩めた投資家からの資金が流入し、パラジウムの国際相場が上昇基調を強め、770ドル台の高値水準で推移しています。

原油市場の動向

原油市場では、10月のOPEC加盟国の産油量が記録的な水準に達したことに加え、米原油在庫は急増し、世界的な供給過剰懸念が再燃し、原油は売られ、WTI原油は44ドル近辺迄下落しました。主要産油国による減産計画をめぐる不透明感も圧迫材料となりました。しかし、株式などリスク資産への買いが回復し、主要産油国による生産量の抑制に向けた合意への期待が一段と高まる中、原油価格は上昇に転じました。11月末にOPECが2008年以降で初めて減産に合意したことを受けて、買いが加速し、供給過剰懸念が大きく後退すると予想され、WTI原油は50ドル近辺迄上昇しました。

農産物市場の動向

シカゴ穀物では、コーンは主産地である米国で収穫が進み、南米産地の作付けも順調で、供給の増加が意識されました。米農務省が発表した米国内の穀物在庫や生産量が予想外に上方修正されたことも弱気材料となり、軟調な展開となりました。大豆は、米国で2017年のバイオ燃料の使用目標が引き上げられて大豆油が上昇したことや、中国向け輸出の拡大観測が根強く、買いを支え10ドルを突破し上昇基調となっています。

アースエレメンツ・アドバイザーズ/リサーチ 2016年12月4日

PDFレポート グローバル株式・商品市場の動向(2016年11月)PDF

 

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